徒然なる朧月夜
アニメ・漫画・舞台・ラジオなど、趣味について気まぐれ更新。
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ストーリーは、現代と江戸が交互に進んでいく。
現代は、絵の才能に恵まれず北斎研究家へ転向した長谷川と、津波で彼女を亡くしたトラウマで才能はあるのに絵が描けない画家の峰岸の話。
江戸は、幕府の規制を受けながらもそれでも絵を描き続ける晩年の北斎と、それを取り巻く人々。
江戸は、北斎と娘・お栄との掛け合いが明るくて楽しかった。
北斎は晩年なのでおじいちゃんの姿。
生活力低そうで、絵をただ一心に描き、困っている人には無償で絵を渡し、面白そうなことにはなんでも興味を持つ好奇心を持つ、絵に対する執着が恐ろしくも見えるけれど人情味もあり可愛くも見える。
お栄はしっかり者で北斎の生活を支える一方、女じゃ画家として認められないことや奔放な北斎のせいで大切な人たちを亡くした恨みも持っていて、それでも画家・北斎を尊敬していて、こちらも色々な感情を内包している登場人物で愛しくなる。
玉城さんは二役。
遊び人な北斎の孫・時太郎と、北斎の弟子・高井。
派手な着流し姿の時太郎と、きっちり袴姿の高井でキャラクターの正反対で二度おいしい(笑)
現代は、画家としてそれぞれ別の壁にぶつかった長谷川と峰岸の対立。
長谷川の計算と理屈、それによって認められることが大事というのは切ないがもっともな意見。
そして才能のある人間は描くべきだというのは峰岸への押し付けのようで見ていて苦しくなるけれど長谷川なりの後押しであり、天才の絵が見てみたいという絵が好きだからこその意見なんだろうなぁ。
だけど、その押し付けは峰岸を苦しめるから観ていて辛い。
物語中盤、一瞬だけ江戸と現代が繋がり、お栄と峰岸が会うシーンがとても良かった。
峰岸は自分が江戸時代にいることを理解したけれど、そこを突き詰めることなく、ただ静かにお栄と話をする。
(お栄と会えて感動してる様子の峰岸が可愛かった)
場所が江戸時代だったのか、現代にお栄が来たのか、どこでもない二人だけの空間だったのかはわからないけれどファンタジックだけど違和感のない不思議な感じ。
北斎が絵を描き続ける理由・・・ずっと位置が変わらない北極星のように絵を描くしかできないから描く、自分を越えるために、自分のために描く。
迷っていた峰岸の心が晴れていく様子、そしてお栄と峰岸が互いに「描いて」と言い合いながら別れるところまで美しいシーンだった。
後半、北斎は人体解剖の様子を見て物事の本質・目には見えない部分を知り、ずっと「見られている」と恐れていた北極星は実は見守っていたのだと呪縛から解放され、本当の自分の絵が描けるようになった喜びとともに最期のときまで絵を描き続ける。
峰岸は自分のために絵を描く、自分のために時間を使うと決意し再び絵と向き合うことを決める。
セットは小部屋がたくさんあり、それを開けたり閉じたりするような感じで組まれていて、現代と江戸の切り替わりが多いけれど流れがぶつ切りにならずとても見やすかった。
物語に大きな起伏があるわけではないけれど、登場人物が少ない分それぞれの感情・心境がちゃんと描かれて心地よく進んでいって染み渡る舞台でした。
現代は、絵の才能に恵まれず北斎研究家へ転向した長谷川と、津波で彼女を亡くしたトラウマで才能はあるのに絵が描けない画家の峰岸の話。
江戸は、幕府の規制を受けながらもそれでも絵を描き続ける晩年の北斎と、それを取り巻く人々。
江戸は、北斎と娘・お栄との掛け合いが明るくて楽しかった。
北斎は晩年なのでおじいちゃんの姿。
生活力低そうで、絵をただ一心に描き、困っている人には無償で絵を渡し、面白そうなことにはなんでも興味を持つ好奇心を持つ、絵に対する執着が恐ろしくも見えるけれど人情味もあり可愛くも見える。
お栄はしっかり者で北斎の生活を支える一方、女じゃ画家として認められないことや奔放な北斎のせいで大切な人たちを亡くした恨みも持っていて、それでも画家・北斎を尊敬していて、こちらも色々な感情を内包している登場人物で愛しくなる。
玉城さんは二役。
遊び人な北斎の孫・時太郎と、北斎の弟子・高井。
派手な着流し姿の時太郎と、きっちり袴姿の高井でキャラクターの正反対で二度おいしい(笑)
現代は、画家としてそれぞれ別の壁にぶつかった長谷川と峰岸の対立。
長谷川の計算と理屈、それによって認められることが大事というのは切ないがもっともな意見。
そして才能のある人間は描くべきだというのは峰岸への押し付けのようで見ていて苦しくなるけれど長谷川なりの後押しであり、天才の絵が見てみたいという絵が好きだからこその意見なんだろうなぁ。
だけど、その押し付けは峰岸を苦しめるから観ていて辛い。
物語中盤、一瞬だけ江戸と現代が繋がり、お栄と峰岸が会うシーンがとても良かった。
峰岸は自分が江戸時代にいることを理解したけれど、そこを突き詰めることなく、ただ静かにお栄と話をする。
(お栄と会えて感動してる様子の峰岸が可愛かった)
場所が江戸時代だったのか、現代にお栄が来たのか、どこでもない二人だけの空間だったのかはわからないけれどファンタジックだけど違和感のない不思議な感じ。
北斎が絵を描き続ける理由・・・ずっと位置が変わらない北極星のように絵を描くしかできないから描く、自分を越えるために、自分のために描く。
迷っていた峰岸の心が晴れていく様子、そしてお栄と峰岸が互いに「描いて」と言い合いながら別れるところまで美しいシーンだった。
後半、北斎は人体解剖の様子を見て物事の本質・目には見えない部分を知り、ずっと「見られている」と恐れていた北極星は実は見守っていたのだと呪縛から解放され、本当の自分の絵が描けるようになった喜びとともに最期のときまで絵を描き続ける。
峰岸は自分のために絵を描く、自分のために時間を使うと決意し再び絵と向き合うことを決める。
セットは小部屋がたくさんあり、それを開けたり閉じたりするような感じで組まれていて、現代と江戸の切り替わりが多いけれど流れがぶつ切りにならずとても見やすかった。
物語に大きな起伏があるわけではないけれど、登場人物が少ない分それぞれの感情・心境がちゃんと描かれて心地よく進んでいって染み渡る舞台でした。
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